研究：昆虫の神経発生
　研究室ホームページ：http://jfly.iam.u-tokyo.ac.jp/lab/

○昆虫が幼虫から蛹を経て成虫になると、幼虫のときとは食べ物はもちろん、行動様式も全く変わってしまいます。芋虫が羽を生やしていきなり空を飛び、これまで食べたことのないものを食べ、生殖活動を行うようになります。蛹のときに、昆虫の脳ではいったい何が起こっているのでしょうか。おそらく、ダイナミックな神経系の再編成が行われているに違いありません。それは昆虫だけの特別な性質に過ぎないのでしょうか。そんな疑問を抱えて、昆虫の変態時の神経系の様子から、神経系の不思議に迫ろうとする粟崎健さんに話を伺いました。
　これまでにも本誌では昆虫に関するインタビューをたびたび行ってきました。合わせて読み直して頂ければ幸いです。（編集部）

CONTENTS

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• No.01
  • [01: できなかったことができるようになるのはなぜか]
  • [02: 幼虫から成虫へ変態するとき、神経回路はダイナミックに作り替えられる]
• No.02
  • [03: 昆虫の脳構造　細胞体は表層、シナプスは内層に]
  • [04: シナプスをなくすとき、神経細胞は退縮するのではないらしい]
  • [05: 「何かしら根本的な理解に繋がるようなこと」をやりたい]
• No.03
  • [06: 神経回路を作り換えるときには、既存の回路を壊すことが必要]
  • [07: 変態時におけるキノコ体の変化]
  • [08: 軸索伸張に関わる遺伝子のひとつ「Trio（トリオ）」]
• No.04
  • [09: 神経細胞の「刈り込み」]
  • [10: キノコ体の神経細胞の変性過程]
  • [11: 機能が違う神経細胞網を作り上げていくストラテジー]
• No.05
  • [12: 「お兄さんのあとをついていきなさい」]
  • [13: まずは神経線維の束の中で穴が開く]
  • [14: 蛹期６時間になったらブートンが欠落する]
• No.06
  • [15: 細胞内の自律的な機構だけではプルーニング起こらない]
  • [16: グリア細胞がブートンを食っていた]
• No.07
  • [17: 「俺を食え」シグナル]
  • [18: ミクログリア]
  • [19: グリア細胞の積極的な役割？]
• No.08
  • [20: これは一般的な現象なのか、それともショウジョウバエのキノコ体だけなのか]
  • [21: 成虫ではグリア細胞は何をしている？]
• No.09
  • [22: 末梢が成熟して繋がっていって、中枢の形成を促す]
  • [23: なぜ運動制御回路が作れるのかは分からない]
  • [24: 分化運命が決まれば全てが決まるわけではない]
• No.10
  • [25: 脳を発生のモデルとして扱う]
  • [26: 緻密なホルモンコントロールのなかで]
  • [27: 一筋縄ではいかない]

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