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産総研、2010年度つくばセンター一般公開概要を公開 今年は7月24日
6月 9th
2010年7月24日 平成22年度 産総研つくばセンター一般公開.
産総研は2010年の夏のつくばセンター公開の概要を発表した。
ナノチューブ応用研究センター 研究センター長 飯島澄男氏の「科学は“みる”ことから始まる」と、知能システム研究部門 副研究部門長 横井一仁氏による「ヒューマノイド・ロボット もっと人の近くへ」と題した特別講演のほか、研究一般公開が行われる。産総研は「小学生や中学生の皆さんにもぜひ聞いていただきたい講演です」としている。
また地質標本館特別講演では、アジア航測株式会社 総合研究所 千葉達朗氏が「火山噴火災害の現場から」と題して講演する。
このほかヒューマノイドロボット「HRP-2」のデモンストレーションなどのほか、歴代のヒューマノイドロボットを一堂に集めて展示するコーナー、いろいろなナノテクをを紹介するコーナー、小中学生向けの「サイエンス実験ショー」や「チャレンジコーナー」、工作コーナーとして「紫外線ビーズストラップ」などが行われる予定。
また産総研の研究成果や最新の産業技術を研究者自身が紹介する「サイエンスコーナー」や、普段は見ることができない研究施設を生で見られる「見学ツアー(事前予約制)」も行われるほか、高校生限定で「サイエンストーク(事前予約制)」も開催される。
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ナノファイバーによる分子レールを開発 ナノ医療診断ツールの開発や人工細胞の構築などにつながる可能性
5月 19th
微小物質を運搬できるナノメートルサイズの繊維でできた「分子の線路」を開発.
京都大学 大学院工学研究科の浜地 格教授らは、ナノテクノロジーの鍵となる材料の1つとして期待されているナノメートルサイズの直径を持った新しい繊維(ファイバー)を開発し、それがたんぱく質分子やナノ粒子などの物質を輸送する線路「分子レール」として機能することを実証した。「Nature Communications」に掲載された。
生物の細胞内では、生体物質を細胞内の色々な場所へ効率よく輸送するために、たんぱく質の自己組織化によってできた微小管のような一次元ファイバーが発達しており、このファイバーの上をモーターたんぱく質が種々の物質を結合して運ぶことが知られている。例えば、細胞内に存在するたんぱく質の自己組織化によって形成されている微小管は、モーターたんぱく質に結合した種々の生体物質を目的の場所に輸送するレールとして働いている。
近年、ナノテクノロジー分野の材料開発において、分子の自己組織化を利用したボトムアップアプローチによって作製されたナノファイバーが、電子やホールを輸送できるナノ電子材料としての可能性が提唱されている。しかし、自己組織化ナノファイバーが生体の微小管のように分子や物質輸送のレールとなりうる可能性については、ほとんど明らかになっていなかった。
研究グループは、水にも油にも馴染む性質を持った両親媒性分子が形成する自己組織化ヒドロゲルと、その基本構造であるナノサイズの極細繊維の機能開発を進めている。
自己組織化によりナノファイバーを形成する両親媒性分子の構造
研究グループは今回、合成分子同士が集まってできた直径10〜100nmの人工ナノファイバーを開発し、その性質を詳細に調べた。ファイバー内では、ファイバーの構成分子同士が繊維構造を維持したまま活発に運動して行き来し、構成分子は川の流れのような流動性を持っていることが分かった。また、この移動の挙動は、ファイバー構成分子が持っている電荷に依存して変化し、ファイバーに電場をかけることでコントロールできることも明らかになった。
そして、この自己組織化ナノファイバーを物質輸送のレールとして利用するために物質結合部位を導入すると、たんぱく質やナノ粒子がナノファイバー表面に結合して、そのファイバー上を一次元的に移動することも分かった。
自己組織化による物質結合能を有するナノファイバーの形成と結合したナノ物質の移動の概念図
すなわちナノファイバーが分子のレールとなって物質を運んでいることも発見した。特に、ナノ粒子の場合には、その動きを1個ずつ独立に顕微鏡によって観察することができることから、ナノ粒子がファイバー上を運動している様子を直接可視化して、解析した。
また、この自己組織化ナノファイバーはマイクロ流路(高さと幅が共に数10µmの小さな流路)を利用すると、その向きを揃えることも可能で、ビーズの移動を直線状にコントロールできることも明らかにした。
マイクロ流路中で配向させた自己組織化ナノファイバーにナノビーズが結合し、長軸に沿って運動していることを可視化した顕微鏡画像(スケールバー=5µm)。左と中央は各時間でファイバー上のナノビーズ(1、2、3、4)の位置を捉えた画像、右は各ナノビーズが1分39秒630ミリ秒の時間内で1次元方向に往復運動した軌跡(赤、紫、青、緑の線で表示)を画像に重ねたもの。
詳しい検証の結果、ビーズの運動速度(0.3µm/s)は分子レールを構成している両親媒性分子がファイバー中を流れる速度とほぼ一致した。
このことは、レールに結合した物質はレール自身の流れ、すなわち両親媒性分子の流動性を利用して運ばれることを示している。つまり、微小管などの生体輸送システムとは全く異なったメカニズムを持った人工の分子レールができたことを意味する。また、その速度はある種の微小管結合たんぱく質あるいはDNA結合たんぱく質が微小管、もしくはDNA上を一次元ランダム運動する速度(拡散係数=0.1〜0.4µm^2/s)とほぼ同じで、分子の世界では十分早いものだったという。
開発したナノファイバーによる分子レールは、細胞内ファイバーの物質輸送システムとはメカニズムは全く異なる。だが、色々な環境下で使用できる新たな物質輸送用ナノレールとしての応用は、極微小で微量な物質の輸送・分離、またその解析につながることが期待出来るという。
これまでにボトムアップアプローチで作製された分子マシンでは、ナノメートルスケールの分子運動でしか実現していなかった。今回のように顕微鏡でも観察可能な、マイクロメートルスケールにもおよぶ分子の運動と移動を制御した人工システムは、ほとんど例がないという。
生体の微小管上の分子モーターのように、望みの条件で動きの方向性を制御するためには新たな戦略が必要になる。ナノファイバーに結合した物質の動きの方向性の制御が重要だと考えられるという。現在ファイバーに結合したナノ物質の動きは一次元に制御されてはいるものの、その運動方向はランダムで、現時点では方向性を規制するためには電場を利用する必要がある。
今回のような人工分子レールシステムは、マイクロメートルスケールにおける極微小で微量のナノ物質の輸送・分離や解析を利用したナノ医療診断ツールの開発や人工細胞の構築などにつながる可能性がある。
数原子層の金属酸化物薄膜表面上で単一水分子の移動や化学反応の制御に成功 金属酸化物超薄膜を用いた「機能性触媒」の創成に期待
4月 19th
数原子層の金属酸化物の薄膜表面上で、化学反応の選択制御に初めて成功|2010年 プレスリリース|理化学研究所.
独立行政法人理化学研究所の基幹研究所 表面化学研究室の申炯畯(Hyung-Joon Shin)客員研究員、鄭載勲(Jaehoon Jung)研修生、本林健太研修生、川合真紀理事(元主任研究員)、Kim 表面界面科学研究室の金有洙准主任研究員、国立大学法人大阪大学大学院工学研究科の森川良忠教授、柳澤将博士研究員らは、銀単結晶の上に形成した数原子層の酸化マグネシウム(MgO)薄膜の表面上で、単一水分子の移動や化学反応を選択的に制御することに成功し、その反応メカニズムを解明したと発表した。『Nature Materials』オンライン版(4月18日付け:日本時間4 月19日)に掲載される。
絶縁体で化学的に不活性な金属酸化物の1つであるMgOの薄膜が、金属や金属酸化物のバルク(固まり)にはなかった新しい反応経路を提供することを発見した。さらに、それらの反応経路の選択的制御を単一分子レベルで実現した。
具体的には原子レベルの分解能を有する走査型トンネル顕微鏡(STM)の探針から、薄膜表面上に吸着した水分子にトンネル電子を注入。水素原子を1つ取り出す反応と2つ取り出す反応、さらには単一水分子自体の移動を選択的に引き起こすことに成功した。将来、触媒反応機構の全容解明や高機能触媒の創成へ向けて、STM技術が大きく貢献する可能性があるという。
金属、半導体、絶縁体などの物質は、ナノメートル(nm:1nmは10-9m)サイズになると、バルク(固まり)とは違う特異な性質を現わす。例えば、化学的に不活性(安定)な金が、直径数nmのナノ粒子になると、ほかの貴金属触媒を上回る触媒活性を持つ。また、絶縁性の物質は、通常は電気を通しませんが、厚さを数nm以下に薄くすると、トンネル現象と呼ぶ量子力学的効果を発現し、わずかに電流を流すようになる。そのため、ナノレベルの微細材料による新機能発現を目指した研究が世界中で行われている。
同様に触媒開発でも、金属酸化物を薄膜化して新しい機能を発現する触媒の探索に注目が集まっている。高機能化を目標に設計する触媒では、触媒粒子の大きさが小さくなればなるほど、触媒上で起きている現象の微視的な理解が不可欠となる。特に絶縁体である金属酸化物薄膜の触媒活性は注目され始めたばかりで、薄膜化によって生まれた新しい触媒活性を示した例も報告されているが、原理については、分子レベルではまだ十分に分かっていないという。
研究チームは、化学的に不活性で絶縁性が優れていることから、磁気デバイスやディスプレイなどの材料に幅広く使われ、その結晶構造も塩化ナトリウムと同じ単純な立体構造をした酸化マグネシウム(MgO)を活用し、その薄膜化がもたらす新しい性質を調べた。
まず、原子レベルの精度で膜厚を制御した MgO薄膜を形成するために、格子定数(結晶格子の大きさと形を決める定数。銀は4.15オングストローム(Å)、酸化マグネシウムは4.20Å。)の値が近い銀の単結晶表面上に、酸素雰囲気中でマグネシウムを気化して蒸着させた後、 4.7K(摂氏−268.45℃)の極低温下で水分子を付着させた。
図1 銀単結晶表面上に作成したMgO薄膜の様子。(a)原子二層分のMgO薄膜のSTM像。(b)MgO薄膜の上に吸着した水分子のSTM像。(c)シミュレーションによって得たMgO薄膜と吸着した水分子の構造モデル図(左が薄膜上から見た図、右が横から見た図)。格子定数が近いため、銀原子とマグネシウム原子が重なっている。(赤丸;酸素原子 白丸;水素原子 青丸;マグネシウム原子 灰丸:銀原子)
この薄膜表面の化学活性を水分子の分解反応に着目して調べた。原子レベルの空間分解能を持つ走査トンネル顕微鏡(Scanning Tunneling Microscope: STM)を利用することで、薄膜表面上を詳細に観察するとともに、トンネル電流として注入する電子のエネルギーと数を制御しながら、個々の水分子で分解反応を起こすなどして、化学反応の速度の解析を行った。
STMの探針から水分子に電子を注入すると、水分子は分解反応を起こす。この反応は、銅などの金属表面上でも観測され、その際に必要な電子の注入エネルギーは1 エレクトロンボルト(eV)以上である。
研究チームは、この水分子の分解反応を、MgOの薄膜上で引き起こした場合、金属や金属酸化物のバルクとは違って、0.45 eVのエネルギーで反応が起こることを発見した。
このことは、金属表面上では、水分子が電子的に励起されて反応を起こす一方、MgO薄膜上では、電子によって励起された分子振動が反応を引き起こすためだと考えられるという。MgO薄膜上では、水分子の振動寿命が長くなる。そのため、分子振動が励起されている間に次の電子がさらに振動を励起する「振動の多段励起」という新しい経路による反応が可能となったとしている(図 2d)。
図2 振動励起を介した水分子の分解反応の様子。(a)MgO薄膜上に吸着した水分子のSTM像(反応前)。(b)MgO薄膜上の水分子の分解生成物のSTM像(反応後)。(c)シミュレーションにより得られた分解生成物の構造モデル図。(赤丸;酸素原子 白丸;水素原子 青丸;マグネシウム原子)(d)振動の多段階励起により反応障壁を越え、反応するエネルギーダイヤグラム
さらに研究チームは、電子の注入エネルギーを1.5 eV以上に上げた場合には、金属表面上で起きていた現象と同様、電子的な励起を介した反応が起きることを確認した。
反応前後のSTM像を、理研のスーパーコンピュータ・システム「RICC(RIKEN Integrated Cluster of Clusters)」を利用して、第一原理電子状態計算法(実験結果に頼らないで、量子力学の基本原理から分子や結晶の性質を計算する方法)に基づくシミュレーション結果と比較したところ、振動励起を介した反応では水分子から水素原子が1つ抜けるのに対し、電子励起を介した反応では水素原子が2つ抜けることが分かった。
また、電子のエネルギーは0.45 eVのままで、トンネル電流の値(電子の注入頻度)を5ナノアンペア以下にした場合、水分子は分解せずに表面上を移動する現象が起こることも分かった。
このように水分子への電子の注入頻度やエネルギーを調節することによって、分子の移動・分解の制御、さらには分解反応の生成物を制御できるようになったという。
図4 振動励起を介した水分子の移動の様子。(a)MgO薄膜上に吸着した水分子が移動する前のSTM像。(b)STMから1つの水分子に電子を注入する様子。 (c)1つの水分子が移動した後のSTM像。
今後は、膜厚の変化が薄膜の化学活性にどう影響するかや別の金属酸化物や化学反応に対する活性を調べる。新機能の触媒や触媒の設計指針の確立が期待できるという。
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3DやAR、ロボット、エコ技術から最先端の育毛剤まで 先端技術館TEPIA、展示をリニューアルオープン
4月 7th
東京・青山にある「先端技術館TEPIA」(機械産業記念事業財団)は、展示を4月から入れ替え、新展示65点を加えてリニューアルオープンした。
テーマは「ハイテクが拓く夢・みらい」。
情報通信、健康・医療、都市生活、環境・エネルギーなどの分野の日本の「ものづくり」を中心に力強さをアピールする先端技術と製品に焦点を絞った。今年度からは「テーマ展示」も開催し、今年はコンピュータ・グラフィックス(CG)を紹介する。
続きは
■森山和道の「ヒトと機械の境界面」■
先端技術館TEPIA、展示をリニューアルオープン
〜3DやAR、ロボット、エコ技術から最先端の育毛剤まで
でご覧下さい。
100分の1mmの「雪だるま」 実はスズ製 英国国立物理学研究所がナノテクで
12月 10th

Christmas 2009 : Educate + Explore : National Physical Laboratory.
世界最小の雪だるま。イギリスの国立物理学研究所(National Physical Laboratory)が100分の1mm、人間の髪の毛の1/5サイズの雪だるまを作りました。
シリコンの台座の上に乗せた二つのスズの粒に、イオンビームを絞ってあてて、作ったそうです。
鼻は直径1マイクロメートル(0.001mm)。プラチナでできています。
よく見ると、シリコンの台座そのものも何かの先に乗っています。これはAFM(原子間力顕微鏡)のカンチレバー。原子スケールの微小な力を検知できる針です。
これらナノサイズでのマニピュレーション技術を駆使して作ったとのこと。
Youtube上には動画もあります。ちょっとした「クリスマスプレゼント」ですね。










