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東北大学加齢医学研究所心臓病電子医学分野/東北大学大学院医工学研究科人工臓器医工学講座/東北大学大学院医学系研究科先進外科学/トキコーポレーション株式会社

食物を飲み込む蠕動機能を持つ人工食道 .

東北大学とトキコーポレーション株式会社は、 食物を飲み込む機能を持つ新しい人工食道を共同開発し、新しい蠕動運動搬送技術の発明で特許を獲得したと発表した。2010年5月にボルチモアで開催される米国人工内臓学会、および国際応用電磁力学学会等で順次発表される。

病変部の内側からは、励磁したハイパーサーミア・ステントによって食道がんの病変部を直接加温して、がんの進行を抑える機能を持つ。

内 側はバイオメタル蠕動機構により、食物塊による閉塞の心配がない。末期がんに対する新しい選択肢として将来性が期待されるという。

人間の食道の動きを再現するものだが、人工臓器としての応用だけでなく、新しい原理の物質搬送装置として産業分野への幅広い応用も期待されるとしている。

内視鏡だけで挿入できる、蠕動機構と温熱治療機能を持つステント人工食道

内視鏡だけで挿入できる、蠕動機構と温熱治療機能を持つステント人工食道

現在、食道がんに対しては切除手術が行われており、切除した食道の再建には、胃か腸管を代用に用いる手術が行われている。だが胃や腸管を代用に用いるために腹部にも切開が加えられるので手術侵襲が大きくなる。そのため高齢者や心肺機能に問題のある患者の場合、切除手術が難しくなる。

東北大学では、組織工学的な手法を用いて食道管を再生させる新しい再生医療の手術法の動物実験に成功し、食道管の再生を確認している。しかしながら、再生されるのは食道の内膜だけで、筋肉組織の持つ蠕動機構は再生することができない。

そこで、ナノテクノロジーを応用した形状記憶合金アクチュエータである「バイオメタル(トキコーポレーションの登録商標)」を用いて食道管の蠕動機構の開発を行い、加齢医学研究所と、医学系研究科先進外科学の共同研究による動物実験で、体内における食物を飲み込む蠕動機能の再現に成功した。

蠕動メカニズム

蠕動メカニズム

これまで、転移があるような進行した食道がんに対しては、切除手術はあまり有効ではないため、放射線治療や抗がん剤治療が行われてきた。進行した食道がんにおいては、食道が狭くなって食物を飲み込めなくなるので、ステントの挿入術などが行われている。

しかしながら従来の金属ステントでは、食物の塊などがステントを塞いでしまうことがあり、唾液さえも飲み込むことができなくなって嘔吐しつつ救急外来で内視鏡の処置を受けなくてはならなくなる合併症の発生なども起こるという。また食道がんが進行すれば、再び食物が飲み込めなくなる。

そこで東北大学では、食道がんで狭窄を起こした病変部に挿入することで食物を飲み込む機能だけでなくがんに対するハイパーサーミア治療(温熱療法)の機能を持ち、内視鏡だけで挿入できる新しい人工臓器としてのステント開発を進め、特許申請に至ったという。

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