触覚の予測と定量化に向けた基礎技術を開発 NECと宇都宮大学
指先のシミュレーション図
引用元: 触感覚の予測、定量化に向けた基礎技術を開発(2010年4月9日): プレスリリース | NEC.
NECは宇都宮大学と共同で、CTとMRIによる指先の測定と、指の構成要素の挙動予測を組み合わせることで、指先が物に接触して変形する度合いを高精度にシミュレーションする技術を開発したと発表した。
今日では機器の小型化・機能向上に加えて、長時間装着しても違和感がなく、スイッチの押し心地などインターフェースにも配慮した設計が重要になっている。人体の変形を高精度に予測し、人の感覚との相関をとることで、心理的要因を定量化し、使い心地の良い機器を効率的に開発するために用いる。今後はさらに分析を進め、触り心地や持ち心地の定量化を行い、携帯端末やウェアラブル機器におけるインターフェース開発への利用を目指す。
これまで、被験者モニターによらずに人体の変形量を予測するためには、特定の部位の形状や構成要素を、単純化して解析する有限要素法が取られてきた。しかし、この方法では、人体内部までの正確な形状の測定や、外的な刺激による部位の動きや影響の伝播などの正確なシミュレーションは困難だった。
今回開発された技術では、宇都宮大学の人体測定技術と、NECの長年に渡る携帯端末などで培ってきた解析ノウハウにより、高精度の変形予測を実現したとい う。
指先解析図
まず宇都宮大学と共同で、CT画像により皮膚・皮下組織・指骨を、MRI画像により皮下組織の脂肪組織を識別し測定する手法を開発した。高精度なCTを用い、MRI装置のスライス面を指に対し垂直になるよう微調整を加えながら撮影することで、より詳細な測定を実現したという。
さらにこの測定技術を用いて識別した指の構成要素をそれぞれ、指骨・爪を剛体、皮下組織・皮膚を弾性体、脂肪組織を弾性流動体に分類した。これらを1ミリ四方で分割した指先の部位に割り当て、測定データを元に分類ごとの特性を考慮しながら、全体としてどのような挙動を示すか予測する。これにより、実際の指の変形に近い高精度なシミュレーションを実現したという。
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