ヤマハ、「スピーチプライバシー・ソリューション技術」を開発 人声から合成されたマスキング音で会話を聞き取りにくくする

会話における個人情報保護・侵害防止を実現し、会話プライバシーを保護する環境を提供 人の声から合成されたマスキング音で会話を聞き取りにくくする『スピーチプライバシー・ソリューション技術』を開発.
ヤマハ 「スピーチプライバシー・ソリューション技術」を開発
ヤマハ株式会社は、公共の場所などでの会話の個人情報保護や侵害防止を実現する、ヤマハ独自の『スピーチプライバシー・ソリューション技術』を開発したと発表した。公共空間での会話には「漏洩」あるいは「侵害」という問題があるが、そのための保護技術だという。
今回ヤマハは独自の研究・開発により、人の声から合成したオリジナル音「撹乱音」を開発した。これは人の会話情報でマスキングするという「情報マスキング技術」を利用したもので、声の高さの違う男女の声や話者本人の声など、情報をマスキングしたい会話に類似した会話音声を細かい断片に分け、会話内容を無意味化し合成した意味のない音だという。人の声の断片から合成しているため、会話が聞こえてくる場所で「撹乱音」を再生すると、会話の声が「撹乱音」に溶け込んでしまい、会話は聞こえるものの内容は理解できなくなるという。
これは従来、主に使用されていた擬似空調音によるマスキング音と比べて、小さな音でも効果があるという。またこれまで主に使用されている擬似空調音に比べて人にやさしくいという。さらに快適な音環境を実現するため「撹乱音」にその場にふさわしい川のせせらぎや鳥の声といった人に心地よい環境音を組み合わせた特徴あるマスキング音を提供することもできる。
ヤマハ独自のマスキング音を使用した当社の『スピーチプライバシー・ソリューション技術』には、現在2つのシステムがある。
一つは、ロビーなどのオープンな空間を対象として開発された「ルームマスキングシステム」。ロビーなどのオープンな空間に、自動スイング機能をもつデジタル制御アレースピーカー、マスキング音源などを内蔵した音響システムを設置し、ヤマハのマスキング音を再生することで、会話情報の漏洩・侵害を防ぐ。これはロビーに隣接した会議室・病院の診察室やカウンター内で行われている会話の内容を、部屋の外の周辺にいる人々に対し聞き取りにくくし、「何かが話されているが、その内容は聞き取れない」といったレベルにするもの。「静かすぎて声が響き渡る」「会議や会話の内容が聞こえる」「オープンスペースでの会議の声が聞こえすぎる」といった音環境を改善し、周りの会話音が気にならない、快適な会話環境を構築できるという。
ルームマスキングシステム
もう一つは、ロビー内の打ち合せスペースを想定した「パーティションマスキングシステム」。遮音性能のある衝立を組み合わせ、その上部に設置したスピーカーから今回開発したマスキング音を再生し、会話スペースから数メートル程度離れた場所では会話の内容を理解できなくするシステムで、こちらには声の大きさによって会話の侵害・漏洩の程度を話者が把握し、話者に注意を促すことを目的とした「プライバシー・メーター」もあわせて開発した。マスキング効果が発揮できる上限音圧を超えると、赤のLEDが点灯して話者に注意を促す。また、人が衝立内にいない場合は、「撹乱音」を再生しないなど、センサーが感知した状況・情報に応じた使用が可能だという。
パーティションマスキングシステム
今後は、システムの製品化を目指す。また医療機関や金融機関といったオープンなスペースでも利用可能な「漏洩防止」を実現する対話型のシステム開発も進めていく。
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