ダイズのゲノム解析 理研もダイズゲノム塩基配列解読後の遺伝子機能の注釈付けに貢献
ダイズゲノムの概観
引用元: 主要マメ科作物ダイズのゲノム解析に貢献|2010年 プレスリリース|理化学研究所.
独立行政法人理化学研究所(理研)と米国の複数の研究機関は共同でダイズゲノム解読プロジェクトを実施し、食生活や飼料に欠かせない世界の主要マメ科作物であるダイズのゲノム解析に成功した。特に、理研植物科学研究センターゲノム情報統合化ユニットの櫻井哲也ユニットリーダー、機能開発研究チームの梅澤泰史研究員および篠崎一雄チームリーダーらは、完全長cDNA(タンパク質をコードする単位だけを転写した遺伝情報分子であるメッセンジャーRNAを鋳型にして作られたDNA)配列情報を活用してタンパク質遺伝子の解析を行い、約46,000種の遺伝子同定に貢献したと発表した。『Nature』(1月14日号)に掲載された。
ダイズや、大豆の直接的な祖先種であるツルマメの染色体は2n=40(20本ずつの2セットで合計40本)で、同じマメ亜科のミヤコグサ(2n=12)やタルウマゴヤシ(2n=16)と比べ、染色体数が多く、これまで、ほかのマメ科植物との遺伝的な関連は明らかになっていなかった。作製した遺伝地図を基に解析を行った結果、ダイズは、5,900万年前と1,300万年前に全ゲノムの重複が生じ、遺伝子の多様化と欠損、そして多くの染色体の再配置が引き起こされたことが分かった。5,900万年前と1,300万年前の2度の全ゲノム重複が、現生ダイズのルーツと考えられる。
アメリカ研究グループは、発芽後3週間程度のダイズ幼植物体を用いて、ゲノムDNAの抽出、単離を行ったた。収集したゲノムDNAを約3,000塩基、6,000〜8,000塩基、35,000〜38,000塩基の3種類のサイズに断片化し、全ゲノムショットガン法によるゲノム塩基配列決定を行った結果、11億1千万塩基対と推定される全ゲノム塩基配列の約85%に相当する9億5千万塩基対以上のゲノム塩基配列を解読することに成功した。
アメリカダイズ発現遺伝子の部分塩基配列情報(EST)のほか、ダイズ完全長cDNA解析コンソーシアムが収集した完全長cDNA配列情報を活用し、ダイズゲノム上の遺伝子領域を探索した結果、46,430個の遺伝子を同定した。この同定した遺伝子の73%は、ほかの被子植物にも見られる遺伝子だった。理研のグループは、完全長cDNA情報を基に多くの遺伝子の正確な同定に大きな貢献をしたという。
植物ゲノム機能のダイナミズム―転写因子による発現制御 (Springer reviews) 出版社:シュプリンガー・フェアラーク東京( 2001-12 ) 定価:¥ 5,250 単行本 ( 256 ページ ) ISBN-10 : 4431709436 ISBN-13 : 9784431709435
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