そろそろ年賀状の季節である。おそらくネット上でも、また年賀メールの嵐が吹くことだろう。各管理者はまたまた大変だ。
さて、物理的な賀状はもう準備されただろうか?普段は紙の手紙を「p-mail(Postal-mail。あるいはPrimitive:原始的な)」と揶揄していても、さすがにこの時ばかりは筆をとる人が多いようだ。今年は、少し早めに準備することをオススメしたい。7桁郵便番号、こいつが待っているからである。
来年2月2日からの実施を控え、今年の年賀状には既に7桁記入欄が用意されている。これよってさらに7桁郵便番号の周知徹底は進むことになる。
まだ自宅がどんな番号になるか覚えていない人も多いのではないだろうか。かくいう私も覚えていない。ネット上には、新郵便番号検索サイトが数多く立ち上がっている。新郵便番号案内サービスのフリーダイアル(0120−857552)もある。だから簡単に探すことはできる。しかしながらやはり、面倒なことには変わりない。既にワープロメーカーらは「7桁郵便番号に対応!」をうたい、名簿作成業者やラベル作成業者はここぞとばかりに営業していることだろう。内需拡大に貢献しているわけだ。
なぜ郵政省は7桁郵便番号を実施するのか。言うまでもなく区分のオートメ化をより進めるためである。7桁番号からカスタマーバーコードを生成、透明インクで印字。それによって並べ替えを行う。これまで大学生やフリーターがやっていた作業を、さらに区分機にやらせるわけである。実際には郵便番号を書かない人も多いと聞くが、これによって、導入後10年で8000人の人員削減、経費換算で2000億円の削減ができるという。あの7ケタハットをかぶった「ポストン」なるキャラクターは、実は役人の首を切る「死に神」なのである(実際には既に雇っている人間をクビにするのではないだろうが)。こうして浮いた金で、郵便料金を据え置こうという計画らしい。大方の予想通り、郵政三事業民営化はあっけなく消えてしまったが、こうして郵政省も頑張っている、ということだ。
既に来年1月からは、現行番号枠の葉書等に貼れる7けたの新郵便番号枠シールの配布、現行番号枠の官製葉書等の無料交換開始などが予定されている。こうして2月2日からは7桁郵便番号が導入・実施される。これによって「住所のデジタルコード化」が一気に進むことになる。
郵政省の人件費削減だけではなく、ここに何かあるのではないかと考えているのだが…。考えすぎだろうか?
郵政省 http://www.mpt.go.jp/
ゆうびんホームページ http://www.postal.mpt.go.jp/
(森山 和道/フリー・ディレクター/moriyama@moriyama.com
http://www.moriyama.com/)