以前使い勝手を報告した「個人向け<衛星インターネット>」がいよいよサービス開始となり、一方NTTは「xDSL フィールド実験」へのモニター参加者の募集を開始した。xDSLとはxDigital Subscriber Lineの略で、既存のラインを使って最大9Mビット/秒の高速通信を可能にする技術。いよいよ高速回線時代の到来を感じさせるニュースである。
さて、ストリームなど高速回線ならではのコンテンツをいろいろと思案されているが、忘れてはならないのが通信販売。折しもアスキーは、Webサイト上で、アスキーの運営するインターネ ットコマースサービス<arcs>での取扱い製品の販売が可能となる販売代理店システム「WeBranch!」を開発、運営を始めた。arcsの商品4000品目の中から適当に商品を選び、それを誰でも自分が運営するウェブサイト上で販売できるというシステムである。「窓口設置」の為には、ウェブマスターは適当なhtmlを埋め込むだけで良い。実際の注文、決済、物流などは全てアスキー側が行う。要するに代理店となる側は窓口を設置するだけで良い。手数料は4%〜最大20%という。
このようなブランチシステムは例えば洋書店として有名な「Amazon.com」が採用していたものだが、いよいよ日本でも本格運用が始まったわけだ。アスキーは初年度から相当の売り上げを想定しているようだが、これまでの通販同様、ディスカウントが大きなカギとなるだろう。今後注目していきたい。
これにより、集客力のある人気サイトは、その「集客力のみ」で利益を上げることが可能になった。同様のサービスがさらに多様な業界で展開されていくだろうことは想像に難くない。ますます「ホームページの資産価値」が高まってきたことを実感する。ヴァーチャルにしてリアルな、ネット・コミュニティーの結びつきはますます強くなっていくだろう。
◆個人向け<衛星インターネット>サービス
http://www.directint.net/s-personal/index.html
◆xDSL フィールド実験
http://www.at-net.ne.jp/RandD/xdsl/
◆ASCII WeBranch!
http://www.arcs.ne.jp/webranch/
(森山 和道/フリー・ディレクター/moriyama@moriyama.com
http://www.moriyama.com/)