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★「縮むネット上の男女比」がもたらすもの
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 各社がインターネット利用者の実像を調査し、ウェブで公開している。
 ビデオリサーチによる調査を見てまず驚いたのは、東京30km圏内の調査結果である。「男性の利用経験率・日頃の利用率は、女性の約2倍となっていますが、10代では男女のスコアがほぼ並んでいます」。そうなのだ。このデータによると、10代では、利用経験率・日常の利用率とも男女がほぼ変わらない。おそらくこれは教育利用による影響が高いと思われるが、中・高校生レベルでのネット利用の日常化は、「オトナ社会」とは比べものにならないくらい進んでいることを伺わせる。
 さらに驚かされるのが「利用意向率」である。10代の場合の男女比が、19.6:28.9なのだ。つまり女性10代のネットの利用意向は極めて高い、ということである。一体これは何を意味するのか。同率ならば分かるのだが…。ちなみに、20代の意向率男女比は29.3:30.6で、ほぼ同率である。
 そして、CSJのリサーチ結果によると、女性ユーザーの比率はついに20%を超えた。ちなみに同調査によると2年前は4%、1年前は10%しかいなかった。急激に女性ユーザーが増大している。年齢構成は男女ともそう大差はなく、20前半〜30代前半、後半付近が主な利用者層である。ただし、いわゆる高齢層も、全体に占める割合こそ低いものの、急激な伸びを見せている点は注目しておいた方が良い。
 女性利用者の急激な増大。これは一体どんな現象を引き起こすのだろうか。当然、これまで以上に女性をターゲットにしたサービス・商売が望まれることになる。しかも早急に。このチャンスを逃す手はないからだ。ネットの風景も相当に変わってくるのは必至である。
 これまでとは全く違う、ネットの利用の仕方も生まれてくるかもしれない。ポケベルなどのように、開発者達が思いもよらない利用法が生まれるのもかもしれない。
 話は変わるが、最近メールマガジンが随分と増えた。ウェブと違って自分のメールボックスに定期的に届くので便利なサービスである。一般の人がメールマガジンを発行できるシステムを提供している「まぐまぐ」では、最近「まぐまぐ」を使ったメールマガジンのランキングを始めた。ちなみに一位は、ニュース系のメールマガジン、ではなくて、<週刊メールフレンド>。これは、個人が「メールフレンド」を募集しているメールマガジンだ。雑誌に置き換えれば「じゃまーる」だと思ってもらえれば、最も近い。これが、一位なのだ。私は驚いてしまった。中身は女性のメールフレンドを求める男(逆もある)でいっぱいである。なぜ個人情報誌が「売れる」のかは、また全く違う話だが、ネットの風景は確かに変わりつつある。

  • ビデオリサーチ
     http://www.videor.co.jp/
  • CSJ WWW利用者調査
     http://www.iijnet.or.jp/csj/www/
  • 週刊メールフレンド
     http://hiroba.net/mail_friend
  • まぐまぐ
     http://mag2.tegami.com/mag2/

    (森山 和道/TVディレクター/moriyama@moriyama.com/http://www.moriyama.com)



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