だいたい以上が、いわゆる「評」部分にあたると思います。
一方おうおうにして、書評にはエッセイ的な内容が含まれています。漠然とした印象ですが、ネット上にある「書評」は、どちらかというとエッセイ的な内容のものが多いように思います。以下のようなものです。
「書評」と言われているものの内容は、だいたいこんなところではないでしょうか。
これらの要素を色々と組み合わせてできあがっているのが「書評」というわけです。
エッセイ的なものはどうでも良い、という人もいます。一方、そういう部分こそが面白いんだ、という人もいます。まあ、エッセイ=随筆というのはもともと「思い入れ」で書くものです。書評も「評」という単語は付いてますが、実際には「本への思い入れ」で書くものです。ですから、その両者が共存してしまうのは、ある種の必然なんだろうと思います。
エッセイ部分の多い書評と、少ない書評──このどちらが良いかは分かりません。が、最近、良い書評の基準というのは、読者に「分かってるな、こいつ」と思わせることではないだろうか、と思うようになりました。「こいつと一緒に本の話をすると楽しいだろうな」と思わせることではないだろうか、と。これは本来の書評の役割──本を買う為の判断基準──からは外れていますが、支持される書評というのは、そういったものではないだろうか、と思っています。
続く、かもしれません。