みんなが誉めているのでツンドクの中からまず選んで、読んでみた。第一部がたるくってなんじゃこりゃ。エフィンジャー『重力が衰えるとき』をだるくしたような感じで話が進む。ところが第2部から話は量子論の観測問題を取り入れたホラ話──SF世界ではこういうのをワイドスクリーンバロックと呼ぶと僕は思っているのだが──へと変わっていく。
でもどちらにせよ、これだけの分量はいらないんじゃないかな。話が見えちゃうところから、今ひとつ発展してくれなかった。最近のSFなら、もうちょっとラスト50ページの展開をなんとかして欲しかったな。
余談ですが、ラストのほう、『超時空世紀オーガス』が頭をよぎったのは私だけではないと思う。。。